量子力学の教科書

大学院試験にむけて量子力学を勉強するための文献を、B4が探していた。聞いたところ、量子力学の講義を受講していないらしい(ここでもう意味がわからない)。力学・振動と波動・熱統計・電磁気学量子力学の基礎は工学部でも必要だとは思う。一方で、よくよく考えたら熱統計と量子力学は必修の講義ではなかった。量子力学の講義を教えているのはボスなわけで、TAとして出席している僕自身も出席者が少ないことは知っていた。しかし院試の範囲にはなっているという。。。だったら最初から必修にたらいかがなものか・・・?(あるいは大学院を目指すなら受講するようにセメスタごとのチュートリアルでひとこと述べたらどうか)。


で、教科書の話である。勉強しようにも、そもそも講義を取っていないから、教科書がないという状態らしい。ひとまず自分が使った教科書を紹介はしておいた。入門書として抑えるべき基本事項を説明している一冊。途中式は要検算。途中式はそれほど詳しくないが、問題ない。

量子力学 (岩波基礎物理シリーズ (5))

量子力学 (岩波基礎物理シリーズ (5))


工学部のデバイス屋さんたちが読んでいるものの一つが以下。工学部で必要そうな内容を抑えているので、情報系の学生が読んでも将来的には損はないと思う。

デバイス物理のための量子力学

デバイス物理のための量子力学


なお、ボスの授業で紹介しているのは以下の2冊。50年程度じゃ学ぶべき量子力学の基礎は変わらないから、かっちりしたよい文献を読んだ方がよい、というメッセージが見え隠れする。

光る原子、波うつ電子

光る原子、波うつ電子

量子化学 上巻

量子化学 上巻


ファインマン物理学は、院試対策としてはおすすめできなかった。読み物としてはとても面白いのだけれど。

ファインマン物理学〈5〉量子力学

ファインマン物理学〈5〉量子力学

昔受講していた量子化学の教科書はどっかいってしまった。しつこい位にスピンの話をしていた気がするが、原田 義也の量子化学(上)だったような気もするし、違う気もする。画像素子・感光性樹脂の説明のために勉強させられた記憶がある。今の情報学科のカリキュラムはマテリアルの講義を除いた構成になっているため、学生達は量子化学の授業などをとっていないのね・・・。


あとは問題といて理解度を確認すればよいのでは? 1は力学・振動と波動・熱力学、2は電磁気学量子力学

演習大学院入試問題 物理学〈1〉

演習大学院入試問題 物理学〈1〉

演習大学院入試問題〈物理学〉II

演習大学院入試問題〈物理学〉II



追記
以下、学部2年までに使っていた教科書。力学は指定されたものとは別のものを使っていた。
力学

力学 (物理入門コース1)

力学 (物理入門コース1)

振動と波動
振動・波動 (裳華房テキストシリーズ―物理学)

振動・波動 (裳華房テキストシリーズ―物理学)

電磁気学
電磁気学 (物理学スーパーラーニングシリーズ)

電磁気学 (物理学スーパーラーニングシリーズ)

あとは理学部の電磁気学Ⅱと演習を受講していた。演習はひたすら問題を解き、2週間に一度レポートとして理学部棟にいる先生に提出するスタイル。提出時に解答をもらっていた。2年後期くらいからファインマン物理学を集め始めたけど、全部理解しているとは思えない・・・(え。 下手の横好きというか、物理に憧れる工学部の中2マインド。行き着く果ては秒速5cm的な夢は果てるエンドか、研究者になった挙げ句に提案手法の命名法が(おいやめろ。